ぼくは、ぼく。
ぼくは、ぼくだ。
それ以外の何ものでもない。
ぼくは、ぼく以外のものにはなれない。
けれど、ぼくはぼく以外のものにあこがれを抱く。
ぼく以外のものの真似をする。
ぼく以外のものになりたがり、ぼく以外のものに近づこうとする。
けれども、ぼくはぼくだ。
ぼく以外のものには決してなれない。
どんなに真似をしようとも、それは所詮、真似をしているだけのぼくだ。
逆に、ぼく以外のものはぼくにはなれない。
決して、ぼく以外にぼくになれるものはいない。
ぼくは、ぼくだ。
ぼくは、ぼくではないぼくにあこがれる。
それはつまり、ぼく自身を変えたいということ。
でもそれって結局はぼくであるから、ぼくはぼくのままでいいってことだ。
ぼくになれるのは、ぼくだけ。
ぼくではないぼくになれるのも、ぼくだけ。
ぼくを変えられるのは、ぼくだけだ。